2014年4月2日水曜日

油断・自惚・衒い


2013年12月31日に270度の夜景、星空、そして2014年の日の出を期待して朝ヤビツ峠より入山しました。

ブ ル ー の ラ イ ン よ り 入 山 し、転 倒 ・ 骨 折、赤 ラ イ ン を 下 山 し、終 点 で タ ク シー を 呼 び ま し た。
  
天気は快晴でしたが、雪が多くバスも秦野よりヤビツ峠までは入らない状態でした。二の塔まで日陰には彼方此方に残雪が残り、日の当たる場所はぬかるんでいる状態でした。 




登 山 道 の 状 態
年末の尊仏山荘(撮影:石上僚佑)











三の塔付近では稜線部(日当たりが良い場所)でも残雪があり、今年は結構雪が多いと友人と話しながら歩きました。三の塔の広場・ベンチで小休止し歩き出しです。5-6組ほどのパーティと数人の単独行の方がいらっしゃいました。一人だけアイゼンを装着されていましたが、他の方々は未装着での歩き出しでした。歩き出すと直ぐに、眼下に烏尾山荘、バックに富士山の絶景ビューポイントが現れます。昨年はガスの為富士山は見えませんでしたが、今年はクリーンに富士山は見えていました。しかし、烏尾山荘辺りは残雪のせいで斑々であまり綺麗には見えませんでした。


三 の 塔 付 近 よ り の 烏 尾 山 荘 遠 望

その絶景ポイントのすぐ先を左に下ると
先ほど見えた烏尾山荘へのルートです。 その下りは地図では 危・急坂マーク です。 その日の急坂は岩とアイスバーンの連続で、そこを通過し始めたのは11時頃で、氷も緩み滑りやすくなる時間帯でした。しかし、ほぼ全ての登山者がアイゼン無しでおっかなびっくりで歩いて居るのを見て、たかを括っていました。 頭の中で黄色信号が出て、友人とそろそろアイゼンを付けようかと話し装着場所を探し始めた矢先に
「アッ!やっちゃった」 でした。  
直ぐに膝の下から足首にかけ腫れてきました。 
 友人からは「普通の捻挫とは違いそうだからここを登り返して直ぐに戻ろう。」と、アドバイスを受けましたが、自分が先ず感じ頭を過ったのは次の事柄でした。


  1. 通常より足首が柔らかく曲がった。
  2. 酷い捻挫をしてしまった(骨折と思わず、思いたくなく)。 
  3. 高校時代より何度も来ている丹沢で捻挫!  格好悪い。 
  4. ゆっくり歩き、2-3倍の時間を掛ければ夕刻前には尊仏山荘(塔の岳 1,491m)小屋に着くだろう。
  5. 小屋でアイシングをして休めば大丈夫だろう。 
友人には烏尾山荘まで行って駄目なら下山するが、先ずは塔の岳を目指そうと強引に説得。 自分のT字型ポール1本と友人の I時型ポール 2本と変えてもらい、松葉杖の様にポールに体重を掛けて、地図上30分の道程を一時間以上掛けて辿り着きました。そして、烏尾山荘前で休憩の後、12:30頃下山を決断し尊仏山荘へ向かう方へキャンセルの依頼をして、烏尾山荘前より林道まで一時間の登山道を下山し始めました。足が上手く曲がらないために途中座る訳にもいかず、ほぼ、休みなく歩き続けました。暗くなりヘッドライトを付けて下山していましたが、ヘッドライトの電池も新品でなかった為に、下山の最終地点では輝度も落ち、予備の首からぶら下げるタイプの懐中電灯に助けられました。途中、何度か友人は救援を呼ぼうとしていましたが、圏外でした。また、天候が安定しており雨や雪、或いはガスの発生がなく暖かい夜でした。ただ暗いだけで登山道を見失うことがなかったので、下山出来ました。もし雨や雪になれば遭難の可能性が大きな・無謀な下山だったと、今思えば恥ずかしい限りです。 
携帯の通じる麓の新茅山荘(林道脇)へ着いたのは20:30頃でした。そこでタクシーを呼び渋沢⇒町田(残念晩御飯の心算だったが大晦日でマックしか開いていなかった。)溝口⇒自由が丘⇒タクシー⇒自宅 には23:00過ぎに着きました。

どうして歩けたかは今となっては不明ですが 「アドレナリン」 全開で、変な足の動きをさせない限り動けないような痛みは感じなかった様に思います。借りたポールは返し、自分のポール一本で駅の階段やエスカレーターも上ったりして帰宅しました。

今回の事故での最も重大なミスは以下に有ると思い、これから山を楽しむ方の参考になればと記します。 





この度は小屋の方に「友人が足を傷めて歩けないので、すぐ下山したいが、ここの下りのルートの状況はいかがですか?」と友人が聞きに行きました。小屋の方は屋内で道筋を示され林道まで1時間、バス停まで1時間、とお答え頂いたので下山を始めました。
しかし、自分を含め大半の方々にとっては初めてのことでしょう。この様な状況ではプロである小屋の方に救助要請した方が良いか否かを敢て尋ねるべきと思います。今回も、もし、「どの様な事故」「どんな症状」みたいな質問が小屋から出ていたら「アドレナリン」 全開でも専門家の意見に従い救助要請をしたと思います。
 笑い話だと思いますが、私の場合には年会費を払って山岳保険に入っています。 しかし、遭難救助も保険も頭には有りませんでした。


最近は登山は流行って来ており 「1回限りの山岳保険」 などもあるので、予定が決まったら加入すべきと思います。
もし、遭難探索となると捜索の方々の危険負担なども発生し、かなり高額な実費が掛る様なので、保険は必須と思います。

骨折経験有の友達より、骨折の可能性大だから至急病院でレントゲンを撮るようアドバイスを受けましたが、事故が12月31日で翌日は元旦、ほとんどの病院が休みでした。しかし、運よく元旦にも拘わらず、整形外科の先生やレントゲン技師もいらっしゃる田園都市線駒沢大学駅傍の駒沢病院で受診することが出来て、骨折、手術、完治凡そ3ケ月の宣告を受けました。そして1月4日に入院、8日に手術11日に退院。その後はしばらくタクシーで通院でした。下の写真左はその時の足の状態で真ん中、右は手術後の状態です。




左 の 写 真 で 骨 が ず れ て い る




 

接骨期間の短縮には、患部へ超音波照射が効果あり3~4割早く回復する、とのポスターを見て、リースのセーフスという器械で1日20分自宅での照射もしてきました。この超音波機器は健康保険が適応されます。  
現在は週2回ペースでリハビリへ通っており、 現状は前後への動きは「まあまあ」ですが、左右への「捻り」は全然駄目です。

リハビリの先生曰く
「お風呂がOKに成った時から、真面目にお風呂で足を温め患部を含めマッサージをしなかった為だ。今からでも毎日足を(お風呂で)温め前後左右への屈折練習をしなければ山にはいけないよ!」とのことでした。
担当医のお話では、今後も運動や山歩きをするなら、内部のプレートやネジの撤去を術後半年から一年以内で行うほうが好ましいそうです。
年内に再手術の予定です。


超 音 波 を 照 射 し て い る 写 真


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